「9」にまつわるエトセトラ この曲な〜んだ?! – 答え合わせ&曲目解説

「9」といえば、どんな曲が思い浮かびますか?
「9」にまつわるエトセトラの答え合わせと、解説です。
「9」の数字にまつわる曲を、9曲集めてみました。作曲家の名前や、何というタイトルの作品か、わかりますか?
【ヒント】
- ロマン派の作品
- ロマン派の作品、❶と同じ作曲家
- ウーーノの作品
- ロマン派の作品、❶と同じ作曲家
- 北欧の作曲家
- ロマン派の作品、❶と同じ作曲家
- 歌手名に「9」が入っている
- 日本の作曲家
- フランス、有名曲
「9」
にまつわる
エトセトラ
の
答えと解説
❶ ショパン作曲:エチュードop.10-9
12曲あるショパンの練習曲(エチュード)op.10の「9」番目の作品です。
左手が幅広く分散和音で動く伴奏の練習曲です。音を外しやすいですが、比較的弾きやすいので、チャレンジしやすいかもしれません。
両手でハモっていくメロディーラインが素敵な作品です。左手の練習ですが、こういう場合は、左手は難なく弾いて、右手のメロディをちゃんと歌うことに注意を払って演奏するといいです。
❷ ショパン作曲:ノクターンop.9-1
ショパンの3つのノクターンop.「9」に含まれる1作品です。ノクターンの第1作にあたります。
「op(オーパス)」は「出版番号」のことで、出版する際に整理する番号としてつけられます。一般的には数字が少ないほど、若い頃に作られた番号になります。
❶の「エチュード」はop.10で、こちらはop.9ですので、両方とも若い頃に書かれた作品です。
なんとも悩ましい左の伴奏型と、連符で繋いでいくメロディが、抒情を誘います。
❸ ウーーノ作曲:for you No.9
ウーーノのオリジナル作品「for you」の「9」番目の作品です。
9曲ある「for you」の最後の作品。言葉のない手紙といった感じで作りました。
おひなさんへ。ウーーノのおばあちゃんに贈る一曲です。どこからともなく鐘の音が聞こえてきます。
❹ ショパン作曲:ワルツ第9番「別れのワルツ」op.69-1
ショパンの19曲あるワルツの「9」番目の作品です。通称「別れのワルツ」とも言われています。2024年にショパンの「ワルツ」が発見されたので、20曲になるかもしれません。
幼なじみで婚約者だった マリア・ヴォジンスカとの「別れ」に捧げられた曲で、彼女との再会を喜びつつも、一時的に離れることへの切ない想いが込められています。この曲のタイトルはショパン自身がつけたものではなく、後世の人がマリアとの婚約破棄という悲しいエピソードや、映画『哀愁』で使用された「閉店」の場面から「別れ」のイメージを重ね合わせ、名付けられた愛称です。
哀愁漂うメロディーが最初に流れます。ショパンのワルツで多くみられるのが、「マズルカ」の雰囲気がする部分が登場することです。この曲の中にも、マズルカ風の部分があります。1拍目を強調して弾くワルツとは異なり、2拍目や3拍目に強い音がきます。まるでクルクル回っているような雰囲気です。
❺ グリーグ作曲:抒情小品集 第5集 ノクターン Op.54-4
北欧ノルウェーの作曲家、グリーグの「ノクターン」。8分の「9拍子」の作品です。
なんてことない作品なのですが、弾いてみると素敵だと感じる作品です。音が少ないので、どんな音を出すのか、演奏者に任せられている。そんな部分が多くあります。メロディラインに光を当てるのか、伴奏の音に注目するのか、脇役が台頭してくるのか。いろんな場面で、演奏者にコース選択が求められます。
だから、演奏者によって、全く違う仕上がりになる作品です。
3:2で進んでいくメロディが特にウーーノのお気に入りです。
❻ ショパン作曲:ノクターンop.9-2
この曲も❷と同じく、ショパンの3つのノクターンop.「9」に含まれる1作品です。ノクターンの第2作にあたります。ショパンといえばこの曲を思い浮かべる暗い、有名な代表作です。
左の低音と、移動して弾く中音域の和音2つで伴奏が進んでいきますが、少し速めにこの伴奏をとって、音楽を進めていくのが好きです。まったりゆったり弾くというよりは、前に行く推進力を感じます。その中で、力がフッと抜ける瞬間が素敵です。
❼ 坂本九:見上げてごらん夜の星を
坂本「九」さんの歌う「見上げてごらん夜の星を」。
言葉は、いりません。そこに素敵な世界が広がっています。
❽ 轟千尋作曲:星降る町の小さな風景 第9番「月に想う」
28曲ある轟千尋作曲の『星降る町の小さな風景』の「9」番目の作品です。
日常の一場面を切り取った、そんな作品たち。何気ない毎日に彩りを与えてくれます。
それぞれの曲に短い詩がついています。
「空はぽうっと明るい 眠れない夜」
❾ ドビュッシー作曲:ベルガマスク組曲 第3番「月の光」
4曲あるドビュッシーの『ベルガマスク組曲」の第3番は、ドビュッシーの1番有名な代表作「月の光」です。8分の「9」拍子で書かれています。
元々は「感傷的な散歩道 (Rêverie) 」というタイトルで出版され、詩人ヴェルレーヌの詩に触発された作品です。
月に照らされた道を、ゆっくりと歩いている。そんな雰囲気がします。

