「演奏」の「演」は「演技」の「演」。みなさん演じてますか?
みなさん、ピアノを演奏するとき、演じてますか?
「うまく弾けない」と怒ったりしてませんか?だいたいうまくいかない時というのは、「演じていない」ときが多いです。「演奏」の「演」という漢字は「演技」の「演」です。つまり、演じることなんです。
自分の中に無い世界に触れているのにものかかわらず、自分の中の理論だけで説明しようとするのでうまくいかないんです。そこには「新しい世界」が広がっています。だから、自分の枠に当てはめるのではなく、新しい世界をそのまま受け取ることで、自分の世界が広がっていくチャンスがそこにあるのです。うまく弾けないからといって怒ったりしているということは、楽譜を自分の支配下に収めようとしているのと同じです。でも考えてみてください。楽譜は変わりません。変われるのは自分なんです。
自分が楽譜に近づいていくようにして音楽を1曲を演奏するというのは、他人の人生を一生分味わう感じに似ています。10曲演奏すれば、10人分の人生です。
だから、ぜひ新しい作品に触れる機会があれば、その人がどんな人生だったのか、演技してみてください。
他人の人生を簡単に味わうことができるもの。それが「演奏」なのだと思います。
音楽を演奏して、いろんな人生を味わって、今を生きている人生を豊かにしてみてはいかがでしょうか。
みなさん、演じてますか?