「音符の名前」の本当の意味は、小学3年にならないと分からない?!

下の音符の名前は何というでしょう?

答えは「4分音符」ですね。ところで、なぜこんな名前になったのでしょうか?

英語で何というか知っていると、ピンとくる方も多いかと思います。「Quarter note」(クオーターノート)です。

日本人と外国の方のお子さんは「ハーフ」、おじいちゃんやおばあちゃんが外国の方だと孫のことを「クオーター」と言ったりします。「クオーター」というのは「4分の1」という意味ですね。

「4分音符」の「4分」というのは、読んで字のごとく、「4つに分けた」ということですね。そのうちの1つ分の長さが、「4分音符」1つ分になります。だから、分数を習うのは昔は小学校4年生でした。現在は、分数の読み方などを習うのは小学校2年生。分数の計算などを習うのが小学校3年生なので、小学校3年生くらいになると、ようやくこの「4分音符」が理解できるのではないでしょうか。

音符の名前は、分数からきているんです。

ところで「4分音符」は「4つに分けた」と言いましたが、何を4つに分けたのでしょうか? 分数の計算でいけば、約分すれば「1」という数字になるものです。

その音符がこちら

名前は「全音符」です。「全部のばす」から「全音符」。「そのままじゃん」と思うような名前ですね。 ただ「4分音符」は「しぶおんぷ」と読むため「全音符」もなんとなく「ぜんぶおんぷ」と「ぶ」という言葉を入れてしまいたくなるなるのが、少しややこしいところです。「ぜんぶ」ではなくて、「ぜんおんぷ」ですのでお間違いなく。見た目はシンプルに白丸です。音符の書き方も、この白丸が基本になっていて、ここに少しずつ足していきます。

この全部のばす音符をだんだん半分にしていくことで長さが短い音符を作っていきます。3等分する音符や5等分する音符がないのは、あまり記号を増やすとわかりにくくなるためです。よく使う、半分に分けていく音符をまず作ります。そして、3等分する場合は、音符の上に「3」という数字を書いておいて、「ここの3つの音符で3等分しましたからね」とわかるように書きます。名前は「3連符」と言います。「5等分」なら「5」と書けばいいわけです。名前は「5連符」。こうすれば、「23等分」にしたいなど、数字が増えていっても代用することができます。同じように名前は「23連符」ですね。

「全音符」を半分にすると「2つに分ける」ので「2分音符」。全音符の白丸に「ぼう」がつきました。

「全音符」を半分の半分にすると「4つに分ける」ので「4分音符」。全音符の白丸に「ぼう」をつけたところに、白丸を黒く塗りつぶしました。

「全音符」をさらに半分にすると「8つに分ける」ので「8分音符」。4分音符に旗をつけました。

「全音符」をさらに半分にすると「16に分ける」ので「16分音符」。8分音符にさらにもう一つ旗をつけました。

ただし、ここで注意しておかなければいけないのは、音符の名前の数字が増えれば増えるほど、音の長さは短くなるということ。数字が大きいので、長い音になったイメージがついてしまいやすいんです。ただ、分数ですから、分母の数字が大きくなるわけです。そうすると、短い音符になっていきますね。

16分音符までの「半分になるルール」と書き方の「旗をどんどんつけていくルール」を知っていれば、下にあげる音符の名前もすぐわかりますね!

答えは【↓一番下↓】に書いておきます。

ところで・・・

というのを見て、楽譜のどこかでこれに似たものを見た覚えはないですか?それは、楽譜の一番はじめにに、ト音記号が書いてある後に大体書いてあります。

「拍子記号」というものです。4と4が上下に書いてあったりします。読み方は「4分の4拍子」。下が先で、上を後に読みます。なぜ?

もう、この流れでわかりますよね。「拍子記号」というのは、分数が書いてあるんです。だから、「4分の」と下の数字の分母から読んで、「4拍子」と上の数字の分子を後に読みます。分母の「4分の」という意味はどういう意味かわかりますね。同じく「4分」という文字を使う「4分音符」を指します。それが、分子の「4」つある、という意味です。「4分音符」「4つ」でまとまっている曲。それが「4分の4拍子」の曲です。

分母が「8」になれば「8分音符」を数えてくださいね。分子が「5」なら「5つ」音符がありますということです。「8分の100拍子」なども作ることができますが、数えるのが大変なので、実際使われることはありません。せいぜい「12拍子」くらいまでです。「12拍子」だと「3×4」と捉えることが多いかと思います。「123、223、323、423」のように数えます。

分母が「音符の名前」、分子が「その個数」を表しているというルールさえ知っていれば、こんな拍子が書いてあっても、びっくりしませんよね!

「8分音符」を「合計7個」数える拍子だけど、「7」という数字を「2と3と2」のまとまりに分けて捉えると数えやすいよ。ということを伝えようとする優しさからきている記号です。優しくないと「8分の7拍子」とだけ書きます。

これも全部、作曲家の優しさだと思って、受け取ってくださいね。

答え

旗が8本あるので、1本だと「8」、2本「16」、3本「32」、4本「64」、5本「128」、6本「256」、7本「512」、8本「1024」

ということで、答えは1024分音符でした。

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