福島県下郷町|福島よりみち5〜茅葺き屋根の建物が残る「湯野上温泉駅」と「大内宿」

福島県を走る会津鉄道に乗って、「湯野上温泉駅」によりみち。「湯野上温泉駅」の駅舎は日本で2つしかない茅葺き屋根の駅舎です。ここからバスで訪れることができる「大内宿」も茅葺屋根の民家がずらっと立ち並びます。

「大内宿」のご当地グルメというと、ネギ一本がついてくる「高遠そば」が有名です。

【よりみちレポート】福島県下郷町|福島よりみち5〜茅葺き屋根の建物が残る「湯野上温泉駅」と「大内宿」

日時:2016年10月
エリア:福島県(南会津郡下郷町)

福島県へ初よりみち。郡山市、猪苗代町、会津若松市と会津鉄道沿いによりみちしました。

よりみちスポット

珍しい茅葺屋根の駅「湯野上温泉駅」

日本の伝統的な家屋で、茅葺屋根があります。その茅葺き屋根の駅が日本に2つだけあります。その一つが、会津鉄道の「湯野上温泉駅」です。前に訪れた「芦ノ牧温泉駅」と「塔のへつり駅」の間にあります。会津若松駅からだと35分ほどかかります。

「湯野上温泉駅」の茅葺駅舎は昭和62年12月改築されたものです。

ちなみにもう一つは、大分県を走るJR久大本線の「豊後中村駅」です。こちらの駅舎は平成22年5月改築された新しいものです。

茅葺き屋根に苔が生えてきていて、いい味を出しています。

駅舎の中は囲炉裏もあって、レトロな雰囲気です。漫画などの本も置いてあるので、電車の待ち時間も退屈しなさそうです。

売店があって、コーヒーなどを注文して、囲炉裏端で飲みながら電車を待つこともできます。冷やし甘酒をいただきました。びっくり価格の100円。漬物と一緒にいただきました。ほのかな甘さが身にしみます。

湯野上温泉駅の駅舎の隣には足湯「親子地蔵の足湯」もありました。「湯野上温泉」ですもんね。温泉の泉質は単純温泉で弱アルカリ性のお湯です。駅から少し歩いていくと、大川渓谷の清流沿いに20軒ほど温泉宿があります。大川沿いの温泉は、弱アルカリ性のお湯が多いみたいですね。

「湯野上温泉」と「大内宿」を結ぶバス「猿游号」

「湯野上温泉」の近くには、「大内宿」という観光地があります。江戸時代に会津若松市と日光今市を結ぶ重要な道の宿場町として栄えたところで、現在も江戸時代の面影そのままに茅葺屋根の民家が街道沿いに建ち並んでいます。国選定重要伝統的建造物郡保存地区に指定されているところです。ということで、「大内宿」によりみちしました。

「大内宿」までは「湯野上温泉」から直通バスが出ています。「猿游号」というバスです。1日8往復していて、1日フリー券1000円を購入して乗車しました。「湯野上温泉」から「大内宿入口」までは「猿游号」で20分ほどの乗車です。

「猿游号」は窓むきの椅子が多く配置された車内で、緑と茶色のレトロな配色のバスです。朝早めの便に乗りましたが、乗客は2人。運転手さんに、大内宿の情報をいろいろいただきました。

茅葺屋根の建物が並ぶ「大内宿」

20分ほどの乗車で大内宿へ。大内宿は、かやぶき屋根の家が、ズラーっと並ぶ集落です。白川郷などの合掌造りもかやぶきですが、これだけたくさん並んで建っているのは珍しいです。

茅葺の建物の多くは、飲食店や、お土産物屋になっています。

雨が降ったり、急に青空になったり、変な天気でした。雨が降り出すと、道が土なのでぬかるんできます。そういう時に、お店の方が道にむしろを敷いてくれて、歩きやすいようにしてくれていました。

大内宿本陣跡に復元された「大内宿町並み展示館」。入場料250円。

囲炉裏は必須ですね。

階段を上ると、大内宿を一望できる「大内宿見晴台」があります。茅葺き屋根の建物がずらっと並んでいるのが見えます。これだけたくさん並んでると、壮観ですね。タイムスリップしたような気になります。

「大内宿見晴台」近くにある「正法寺」の「子安観音堂」。茅葺屋根から草が生えていて、自然と一体になっているみたいです。

大内宿から離れてひっそりたたずむ「高倉神社」

大内宿の真ん中あたりに、大きな鳥居があります。「高倉神社」の鳥居です。集落からは少し離れたところにあるので、よりみちしてみました。

集落からはどんどん離れて行きます。観光地の喧騒が遠ざかっていくのが分かります。

木が生い茂った森の手前に、大内宿のところにあったのと同じような鳥居があります。この場所は、特別な場所だという雰囲気がします。

昨日は雨と風がすごかったので、落ち葉が散乱してます。葉っぱというよりは、枝という感じです。

「高倉神社」の本殿。平清盛に反旗をひるがえした高倉宮似仁王が祀られています。

風の音と、鳥の鳴き声しかしない静けさです。

大内宿のご当地グルメ「高遠そば」

「大内宿」といえば、「高遠そば」で有名です。「高遠」というと、長野県の伊那市にある地域ですが、なぜここで「高遠そば」なのか気になりますね。

会津の殿さまが信州高遠藩で育ち、寛永20年会津藩主となって以来、大根おろしそばを高遠(たかとお)そばと言うようになったんだとか。伊那の「高遠」と関連があったんですね。

お昼時に近くなると、かなり待ち時間ができてしまう、ということを聞いたので、開店と同時くらいにお店に入りました。「大内宿」の中には「高遠そば」を食べることができるお店はいくつかありますが、今回は大内宿の入り口近くにある「三澤屋」へ。

開店したばかりの10時半に入店したので、流石にまだ空いてました。写真も撮りやすい。

安定の囲炉裏の風景。

「高遠そば」の説明は「大根おろしそば」だったはずですが、ねぎ一本ついてきます。これが大内宿で有名な「高遠そば」です。

箸の代わりにねぎに蕎麦を引っ掛けて食べます。そして、薬味の代わりにねぎをかじって一緒に食べます。元々はお祝い事で食べてたものみたいですね。これは、写真に撮りたくなりますね。

ちなみに、お願いすれば箸も出してもらえます。

もう一つメニューで気になったので、「超高級卵 烏骨鶏でぶっかけごはん」もいただきました。烏骨鶏の卵で卵かけご飯をいただきます。さすがの550円!

卵ご飯って、なんで幸せを感じるんでしょうね。

囲炉裏端で、お茶目な三澤屋の女将さんとトイピアノ。

お店でプチよりみちコンサート開催。三澤屋にて、ようかい手々てん発見。

なんて言っているうちに、お昼時に突入。11時を超えてくると混み始めて、お店もほぼ満席になり、てんやわんやでした。やっぱり早めに入ってよかった!


週末土日はかなり混むみたいです。平日でも、昼過ぎ頃に観光バスが次々とやってきて、一気に混みます。

今回は午前中に見て回れたので、結構観光客の少ない時間帯にゆったりと見て回れました。ゆっくりみるなら、平日の午前中がいいですね。

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